- ホーム >
- 禁煙外来
禁煙外来
禁煙外来について
当クリニックでは、禁煙外来(=ニコチン依存症外来)を行っております。ご本人はもちろんですが、受動喫煙による周囲への影響もあります。禁煙外来は、禁煙したいとお考えの方に向けた専門外来の科目です。ひとりで禁煙を成功させるのはなかなか難しいものですが、喫煙は、肺(呼吸器)・心臓(循環器)などに障害を与えます。また、動脈硬化の大きな危険因子であるほか、咽頭や喉頭をはじめとしたがんの発生も高率になり、健康への影響が極めて大きいため、これほど健康に大きく寄与する治療はないかもしれません。
当クリニックの禁煙外来では、チャンピックスという治療薬を用いた保険診療を行っています。
禁煙治療を受ける場合、確認事項がありますので、初回の治療はネット予約では受け付けておりません。必ずお電話をお願いします。
喫煙が深くかかわる病気
肺がん
現在肺がんは、日本のがん死亡数の第1位です。加齢や家族歴、呼吸器疾患などのリスク要因がありますが、影響が最も大きいとされるのが喫煙です。肺がん患者で喫煙歴がある人の割合は8割にのぼるとされています。
心筋梗塞
心臓の筋肉である心筋は、冠動脈という血管から酸素や栄養を送られています。この冠動脈が詰まり、心筋に酸素が届かず不足するのが心筋梗塞です。
喫煙は動脈硬化を進行させ、冠動脈も詰まりやすくなります。
脳卒中
脳の血管が詰まったり、破れたりすることで、その血管の先に酸素や栄養が行きわたらなくなり、脳細胞が死んでしまうのが脳卒中です。血管が詰まったり、破れたりした場所にもよりますが、後遺症で寝たきりになる場合や、最悪のケースでは命を失うこともあります。
動脈硬化
動脈の壁が厚くなって、血液が流れにくくなるのが動脈硬化です。喫煙は、悪玉(LDL)コレステロールを血管にたまりやすくして、動脈硬化を防ぐ善玉(HDL)コレステロールを減らすため、動脈硬化が発生・進行しやすくなります。
COPD(慢性気管支炎・肺気腫)
COPDは、別名を「たばこ病」と言うくらい喫煙の影響が大きい病気で、原因の90%にもなっています。気管支に炎症が起こり、肺胞が破壊され、呼吸がしにくくなるという症状が現れます。喫煙歴のある人の20%が発病している病気です。
妊娠・出産への悪影響
喫煙は不妊の危険性を高めるという報告があり、喫煙している妊婦は、喫煙しない妊婦に比べ流産や早産する確率が約1.5倍にもなり、低出生体重児が生まれる頻度も高くなっています。
他にも、喫煙が発生や増悪に深いかかわりを持っている病気には、ぜんそく、高血圧、多くの臓器のがん、糖尿病などがあります。
健康保険等で禁煙治療を受けるために
①ニコチン依存症を診断するテストで5点以上である。
②1日の平均喫煙本数×これまでの喫煙年数=200以上である。
③直ちに禁煙を始めたいと思っている。
④禁煙治療を受けることに文書で同意。
また、2度目以降の保険診療の方は、前回の治療の初回診療日から1年経過していることも条件のひとつです。
過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことのある場合、前回の治療の初回診察日から1年経過しないうちは自由診療となります。
ニコチン依存度テスト
5点以上で治療が保険適用となります。 ただし、最終的な判定は医師が行います。
Q1 | 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか? |
---|---|
Q2 | 禁煙や本数を減らそうと試みて、出来なかったことがありましたか? |
Q3 | 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか? |
Q4 | 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、次のどれかがありましたか? (いらいら、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手の震え、食欲または体重増加) |
Q5 | Q4でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか? |
Q6 | 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか? |
Q7 | タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか? |
Q8 | タバコのために自分に精神的問題(*)が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか? |
Q9 | 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか? |
Q10 | タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか? |
禁煙や本数を減らしたときに出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態です。
保険診療による禁煙治療スケジュールと禁煙治療にかかる費用
保険診療
診察5回(3割負担の場合)約13,000円
自由診療
全額自己負担です。
約30,000円~50,000円が目安です。
1日1箱喫煙する場合、1箱400円として5週間の煙草代より保険診療で禁煙治療を受けた場合の自己負担額のほうが安くなります。
禁煙外来で行う標準的な禁煙治療プログラムは、12週間に計5回の禁煙治療となっています。
なお、禁煙外来を受診される場合、初診料、再診料、ニコチン依存症管理料が必要となります。